鬼退治


 Dマリーナで忘年会の反省会と称し、刺身なんかを突っつきながらイイ気分で飲んでいるとオータニさんが言いました。
 「再来週に鬼釣りに行く人〜」
 半ズボンを穿いた少年が
 「探検に行く人〜?」
 「は〜い!」
 なんて言うのとまったく同じ声をして
 「は〜い!」
 と誘いに乗ったのはカタヤマさん、ヒデさん、僕の3人。釣行予定日は節分なだけにオータニ桃太郎に付いていくイヌ、サル、キジといったところでしょうか。だれがイヌだとか、だれがサルだとかは決めずに曖昧なままにしておきましょう。
 釣りの予定が決まると「どんな仕掛けを使おうかなぁ」「エサは何がいいかなぁ」と仕事中でもなんだかソワソワしてくるものです。そして前日ともなると、もう遠足前日興奮眼冴不眠状態になってしまいます(最近は寝不足気味でこの釣行の前日は普通に寝られたけどね)
 当日は朝5時50分に起床。電車でDマリーナへ向かいます。仲木戸駅から歩いていくとすでに3人とも到着済。荷物を積み込んでいざ鬼ヶ島、じゃなかった久里浜沖へ出発。 いつもは大抵だれかが遅刻するものなのですが、本日は珍しく東京湾フェリーなみの定刻出発です。
 キヨミヤで給油してから行く予定でしたが休みのため、ベラシスで超高級ガソリン!を入れていきます。
 まずはアマダイ狙いで金田湾の40mあたりからスタート。いつも通り後進で流しますが、風がやや強くエンジンを少々回さないと風下へ流れていきます。
 あまり深くないので僕は鯛のラバージグを試してみます。1投目にいきなりコンコンとアタリ。まだ体が釣りモードになっておらず、心は糸の先ではなく違うところにあったので、脳がアタリだと判断するまで間がありました。気分を良くして続けますが、以後アタリなし。
 だんだんと深くなってきたので、ジグのテールにワームを付けた仕掛けで底を探ってみますが、これまた不発。
 餌を使っている3人はトラちゃんを釣っていますが、アマダイの気配が感じられないので久里浜沖へ移動。僕も片天秤の餌釣りへ切り替えます。
 餌が底近くをユラユラするように上げたり下げたりしていると、根掛かりした様子です。糸を切るつもりで引っ張ったら外れましたが、回収は重たくゴミでも釣ってしまったようです。海面に現れたのはアナゴ。糸に絡んでクネクネして気持ち悪い。糸が絡んだままイケスに放り込みますが、カタヤマさんに可哀想と言われ、それもそうだとハサミで糸を切りました。
 しばらくするとまた根掛かりの様子。ヨイショと引っ張ると、これもハズれ、2度もアナゴって事はないだろうなぁと思っていると、今度はマダコ!ひえぇ〜こんな深い所にいるんですね。初めて釣ってちょっとコーフン。
 その後は味噌汁サイズのノドグロを釣った程度でタイムアップ。だ〜れも鬼退治が出来ませんでした。鬼実績の高いオータニ桃太郎船長でしたが、初めてのアブレだったのではないかな。
 風向きが変わると踏んでいましたが、朝からの北風はそのまま吹き続けました。こんな日の東京湾を北上するのはじつに走りづらい。上から海水が降ってくる状態で、Dマリーナに帰るのでした。


何て言う魚でしょうか?深海魚系です。オータニさんが釣りました。



帰りです。写真で見ると臨場感が無いというか、揺れて叩いている様子がまったくわからなくなってしまいます・・・


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