手動油圧操舵機


 H17年のゴールデンウィーク初日に、それはおこりました。
 八景島の近くを航行している時に、突然ハンドルがガクンとなって20cm位、ハンドルの位置がズレました。歯車で作動している機械の歯車が何段か飛んだ感じ。
 あらっ?今のは何だ?と思った数秒後、今度は完全にハンドルからテンションがぬけ、ハンドルを回しても舵が効かなくなりました。
メカニカルステアリングだったのですが、ワイヤーが切れてしまったようです。
 とりあえず、船外機にロープを付けて、クリートを経由させ、左右のロープを引っ張る事によって船外機を動かす事が出来ないかやってみました。(ひとむかし前の船外機はロープで動かしていましたよね)

 結果は船外機が重すぎて、ロープを引っ張っても船外機はビクともしませんでした。
 ちなみに、船外機へボートフックを縛り付けてティラー式のようにするという手が考えられますが、確実に縛らないとグラグラしてダメそうなので、試しませんでした。
 しかたないのでデッドスローで船外機を直接手で動かしながら帰りました。途中に橋があり橋脚の間を抜けなければならない箇所があるのですが、意外と楽勝で通過。手で船外機を直接動かしてもボートは思った通りに動きました。(風があったり大馬力だとキツいかもしれません)
 戻ってからハンドルの裏を開けワイヤーを引き抜いてみると、こんな感じで切れていました。

 ボート屋の話だと、固着して動かなくなっていたり、錆びていたりすると切れるケースはあるけど、そのような時は前兆があり、快調だったのに突然切れるのはめずらしいとの事。


 修理をお願いする事になりましたが、どうせなら油圧に変更という事を考えました。しかし切れたケーブルの修理品は2万円ちょっと。油圧セットは10万円オーバー。
 これは悩みましたね。でもボートの買い換えは当分無理なので、今のボートにしばらく乗る事を考えて油圧を選択しました。
 ワイズギアのカタログに載っている油圧セットはワイズギア、マロール、日発モース、ユニカスですが、カタログを見ていて気づいた事がありました。シリンダーストロークが各社220mmなのですが、マロールのみ175mmと書いてあります。シリンダーストロークが短いって事は船外機のキレ角が少なくなりそうなので却下。さらに少しでも安く上げる為に現行のハンドルを再利用する事にして、ホイールなしのセットとする事にしました。
 そうなるとワイズギアのシーパートナーX 123,900円、日発モース120,750円でしたので、安い日発モースを選択。再利用のハンドルも日発モースのマーク入りでちょうどイイしね。


油圧にして感じた事
○走行中のハンドルが軽くなった
メカニカル式は横から風を受けながら走ると、かなりハンドルが重かったが解消されました。
○走行中にハンドルから手を離しても大丈夫
メカニカル式は手を離すとハンドルがグルグル回り、ボートがあらぬ方向へ行ってしまいましたが、油圧は手を離してもそのままです。特にトローリングをやる人にとって油圧は必需品でしょう。
○意外とレスポンス?が悪い
だからと言って困る程ではなく微妙に感じる程度でが、メカニカル式の方が微妙な操作が可能な気がします。
○スローやニュートラルの時は特に軽い訳ではない
船外機に力が掛かっている時は圧倒的に油圧の方が軽いのですが、力が掛かっていない時はメカニカル式と同程度の重さです。シーバスをやる時などはスローやニュートラルでハンドルを回す事が多いと思いますが、そのような操船に対して油圧の効果はあまりないと思います。
 ※以上僕が感じた事であり、感じ方に個人差はあると思います※

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